Kiyoji Otsuji
Photography Archive

出版物

生誕100年
大辻清司 眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座

大辻清司の生誕100年にあたる2023年は、折りしも当館に作品と資料が寄贈され、大辻アーカイブの整理研究が着手されて15年の節目でもあります。大辻の仕事は幅広く多面的な様相をみせたが故に一言では捉え難く、生誕100年を迎える現在でもなお、その表現の本質を深く探る可能性を秘めた存在だといえます。本展では、これまでのアーカイブ資料の検証、とりわけ『フィルムコレクション』シリーズ既刊7冊での研究成果を軸として、多彩な広がりをみせた写真家の実践の数々を互いに連関しあうものとして捉え、大辻清司とはいかなる表現者だったのか、あらためてその真髄へと接近します。大辻が制作したオリジナルプリントの出陳のみならず、撮影フィルムに残されたままの未発表作品に光を当て、初出時のプリントが現存しない作品の高精細印刷による再現や、ピグメント・プリントによる撮影シークエンスの読み解きなど、多角的な視点とデジタル技術的なアプローチからアーカイブ資料を活用することで、フォトアーカイブのひとつの在り方を提示します。
(大日方欣一「写真家大辻清司」、「まなざしの遍歴:大辻清司フォトアーカイブからの報告」、村井威史「大辻清司フォトアーカイブ:写真家の眼差しから捉えるアートアーカイブの活用と実践」、巻末に出品目録を収録。19枚の作品シートと大辻清司年譜シートも封入。タトウ/スリーブケース仕様)

発行年
2023
発行
武蔵野美術大学 美術館・図書館
サイズ
縦29.7cm×横21.0cm
ページ数
冊子64ページ、作品シート19枚、大辻清司年譜1シート(タトウ/スリーブケース仕様)
価格
一般:2,800円/学内者:1,400円
販売ページ
https://mauml.musabi.ac.jp/museum/catalogs/21385/